2010年3月23日 moonriders “Shibuya Cine7_2010”@プレジャープレジャー

3月23日は渋谷はプレジャープレジャーでムーンライダーズ今年初のライブに行ってまいりました。22日とツーデイズだったのですが、学生の私にとっちゃチケット代が半端なく23日のみの参戦。なぜ初日ではなく翌日を選んだかと言うと、おそらくそのほうが騎士団もやりなれているだろうと判断したからです。間違ってはなかったらしい。


 

セットリスト

≪タブラ・ラサ≫
≪SO RE ZO RE≫
≪I hate you and I love you≫
≪笑門来福?≫
≪Small Box≫
≪ケンタウルスの海≫
≪むすんでひらいて手を打とう≫
≪夕方のUFO,明け方のJET,真昼のバタフライ≫
≪本当におしまいの話≫
≪パラダイスあたりの信号で≫
≪旅のYokan≫
≪6つの来し方行く末≫

≪太陽がいっぱい≫
≪道≫
≪ラムの大通り≫
≪日曜はダメよ≫

≪無防備都市≫
≪彼女について知っている2,3の事柄≫
≪太陽の下の18歳≫
≪水の中のナイフ≫
≪インテリア≫
≪第三の男≫≪大都会交響楽≫


 

「ボク一生の不覚!」


 

さて、チケットは予約すれど長いこと実家に帰っていたので下宿のポストを確認することができず。配達時に不在の場合は運送業者から確認の電話がかかってくるし、帰省中に下宿にチケットが届いてもなんとかなるでしょう♪ と思っていたのが身のさだめ。
まてどくらせど電話が来ないので、てっきりクロネコメール便かなにかで投函されたものと安心しきって23日当日に静岡より上京。3時ごろ下宿についてポストを確認したら…「不在者伝票」がどっさり入っているというありさま…。これは最悪!と思って確認をとったら案の定すでに返品されたというので。


 

あわてて
→CNプレイガイドに電話
→思った通り取り返しのつかないところまで戻されたらしい
→主催者側に電話
→なんとか本日中に対応できそう
→とりあえず席番確認のため発券証明書を出してもらうようにとのことで
→発券証明書を発行してもらい
→それを練馬から本郷まで取りに行き
→それを受け取って本郷から渋谷に急ぐ
→開演7:00のところ、会場に着いたのが7:10!

一生の不覚でした…この過ちは一生忘れません!!
会場前で確認をとってもらっている間に、ちらちらと聞こえる慶一さんの声。もうライブは始まっていた模様。そしてやっと入場した時にちょうど。

≪タブラ・ラサ≫が終わったところでした!!

赦せ、ぶっちゃー…。


舞台配置は
後ろ:ビットール、夏秋さん、かしぶちくん
前:くじら、慶一、ふーさま、ばんちょ

でした。



 

本題

『Tokyo 7』
≪タブラ・ラサ≫
作詞・作曲:かしぶち哲郎
そんなわけで、「タブララサーッ!」ぐらいしか聴けなかった≪タブラ・ラサ≫。エントランスで聴く限りでは微妙にアレンジが加えてあったんじゃぁないかと思います。ドアをくぐったら勇ましいかしぶちさんの姿が見えてほっとしました…。


 

『Tokyo 7』
≪SO RE ZO RE≫
作詞:鈴木博文 作曲:岡田徹
そして座席B列13番に座った瞬間に「ジャンジャーン」ときまして、こちらの曲。ちなみに今回の会場は映画館を改装してできたライブハウスでして、座席も映画館の椅子のまま。あろうことか客席には傾斜が設けてあり…ステージ近すぎて後ろの3人がまったく見えない!

大失敗でした…。良明さんはすばらしくよく見えるのですが、ビットールさんが右足しか見えず!!かろうじてキーボードの隙間からみえる彼の手を眺めながら、「頑張って弾いてるな~岡田さんv」と焦燥感を募らせてました。

ともあれ、ライブ初≪SO RE ZO RE≫です。なにって。ビットールさんが唄っているんですが! 練馬から本郷に寄って渋谷に直行し、まだ肩で息をしている状態のワタクシ、それが変調かだみか地声(?)か判断する力もありません(答えはたぶん地声)。疲れた体に天からそそぐセラピムの賛歌のごとく、小粋なしゃがれ声のビットールの唱歌、楽しませていただきました。


 

『Tokyo 7』
≪I hate you and I love you≫
作詞・作曲:鈴木慶一
『Tokyo 7』のなかで唯一得意でない慶一さんの曲。この軽いノリが近年の慶一さんらしくなくて。今夜のライブでは♪ テーブルに塩をこぼして~♪のメロディーを♪君の上には僕がいる♪のところと対応させたアレンジで演奏されていて、ああなるほどと納得することはできました。

どうやら今夜は『Tokyo 7』まつりのようです、それもアルバムを1から演奏していくという形、ね。ひねりはないのですが、ムーンライダーズにしてはシンプルすぎる企画な気もしましたが…。てことは、次は白井良明が唄うはずです。



 

『Tokyo 7』
≪笑門来福?≫
作詞・作曲:白井良明
まあなんとも軽快なドラムス音!!

≪I hate you…≫のテンションを引き継ぐかのように元気な良明さんの曲ですv

ハモリ、またご本人が忘れているのかなかったのでこっそり口パクで。途中の間奏、アルバムではアコーディオンのところ、ビットールさんの滑るようなキーボード演奏。 彼らしい感情豊かなメロディラインにすっかり陶酔、姿は見えずとも存在感抜群でしたv



『Tokyo 7』
≪Rainbow Zombie Blues≫
作詞・作曲:鈴木博文
出だしのアレンジが≪銅線の男≫に酷使していて「は?」とか思ってしまった。今回は始終エレキではなくアコースティックなふーさま。途中でハーモニカも取り出しての演奏。くじらさんはふーさまの曲には定番のマンドリン。ビットールさんはアコーディオン。インストアのときと同じな感じで、粋なブルース、拝聴しましたv…あ、ソンシャカシャカシャカ聴くの忘れとった!!

 

『Tokyo 7』
≪Small Box≫
作詞・作曲:鈴木慶一
この曲大好きです!なんか、拍手が小さかったような…なんでだろう、転調もないし歌詞が皮肉屋な慶一さん丸出しで素敵なのに(相変わらずドMなワタクシ)。ともあれ、ライブでは初めての≪Small Box≫。

イントロが微妙にアレンジされていたような気がしましたが、ちょっとライブではインパクト不足かな…とも感じました。まあ物悲しい歌ですからね、あんまり出しゃばってもいけないし、これからもちょくちょく演奏してくれたら嬉しいです。



 

『Tokyo 7』
≪ケンタウルスの海≫
作詞:鈴木博文 作曲:武川雅寛
この曲も好きですが、前回のツアーに引き続きくじらさんの唄い方に「?」が残る感じでした…。
そういえばくじらさん、足元動いていた!!(=エフェクターいじってた)まさか、あの原始的なくじらさんまで…世も末ですな~。2月の終わりに、ライブでくじらさんがこの曲を一生懸命声を絞って唄っているのに何を言っているのか全然聴こえないってな夢をみたのですが、それが正夢になった感じで内心しょぼーん。

さて、この≪ケンタウルスの海≫から立教大派閥の曲3連続です!このあたり、全身で嬉しく思うビットール・くじら・ばんちょの後輩のワタクシ。



 

『Tokyo 7』
≪むすんでひらいて手を打とう≫
作詞・作曲:白井良明
「ああ、そうだ!」とホイッスルを取り出す白井先輩教諭。まってましたと、客席のみなさんもホイッスル装備。相変わらずファンとの交流を大切にする良明さんです。もちろん私も、ちゃんとポケットのなかに笛、忍ばせてありました。

まずは良明さんと笛の練習。
白井教諭:「ええと、今日は隣が映画館と言うことで、静かに盛り上がってください!ということで」
その難しさはアパート暮らしの下宿生には痛いぐらいによくわかります!!

客席も遠慮してか控えめな笛の音、それに教諭いわく。
白井教諭:「ちょっと音がバラバラなんですが…できればちゃんと合わせていただけたらと思います!」

というわけで先生に倣え!で特訓開始。教諭の横ではバカバカしくなったのか、腕を組んで苦笑気味のふーさま。ふーさまを見ながら私も笑えてきてしまいました。
先生、すみませんっ!
そして前回に引き続きくじらさんはトランペット片手にノリノリでリョウメイをサポートしていました*

それにしましても、この曲はさわやかで素敵な曲です。白ワインのような曲です。ふりつけも、ちゃんと2番まで用意されていて!十字を切るは、なくなったらしいですが…。そして今回も「なっつー」の「つー」は短かったです。



 

『Tokyo 7』
≪夕暮れのUFO,明け方のJET真昼のバタフライ≫
作詞:鈴木慶一 作曲:岡田徹
待ってました…立教3連発の終焉はビットールさんのこの曲。この曲、私の解釈ではビットールの曲には珍しいハッピーエンド(×はっぴぃえんど)の曲。
そのわりに、アルバムだとドラムスが一本調子で鬼っ子扱いしているのですが、ライブではなんとも素敵でスピード感のある岡田さんの名曲。 低音でシンセがかったボイスも聴こえたのできっと岡田さん唄っていたんだろうなーと思います。 あと、間奏の良明さんのギターがばっちりで「そうだよね!ばんちょ!!」とテレパシー送りましたともv



 

『Tokyo 7』
≪本当におしまいの話≫
作詞・作曲:鈴木慶一
この曲大好きです!!(2回目)がしかし、前の≪UFO,JET,バタフライ≫があまりに完成度高くて感動さめやらず、この曲全然聴いていませんでした(アホ)

相変わらずビットールさんのピアノが簡素で物悲しいのですが、今回はましてその鍵盤をなぞる手がよく見えるので、放心状態で見て聴いていました。



 

『Tokyo 7』
≪パラダイスあたりの信号で≫
作詞・作曲:鈴木慶一
この曲大好きです!!!(3回目)そしてましてビットールの手、凝視。なんて、なんて…もうビットールの右足(と股)と手しか見ておらず、ピアノ音を必死で探して聴いている今回のライブ。この前のツアーでは≪まぼろしの街角≫ですっかり気分が落ち込んでいるところにこの曲が来たのでもうただただ沈んだ気持ちで聴いていましたが、今回はなんぼか心中落ち着かせて、すこし距離をおいて聴くことができました。

この曲、MOTHER2の≪ビコーズアイラブユー≫に雰囲気が似ているように思います。そしてこの春、ちょっとだけ私もピアノで≪ビコーズアイラブユー≫練習したので。慶一さんに(失礼かもですが)親近感を覚えながら聴いていました。



 

『Tokyo 7』
≪旅のYokan≫
作詞・作曲:白井良明
慶一さん:「それでは、作曲者本人が唄います!」

ガカリョウライブでその光景は2回ほど見たことがあったので「作曲者本人が唄う」にはそれほどぐっとは来ませんでしたが (むしろ、作曲者本人が唄う≪恋はアマリリス≫、生で聴きたい)。今回はなんといってもガカリョウライブと違って、ピアノが付きます!!(結局はそこかい)

この曲をマーラーたらしめている重厚感はビットールの感情こもったピアノと信じている…というわけで、今回は曲に集中したくて目を閉じて聴きました。

ばんちょの手前、申し訳ないことをしました…でも文字通り「舟を漕いだ」わけでは断じてありませんから!!

そしてやっぱり…キーボードではありましたが、岡田さんのピアノにぐっとこの曲の深みが伝わってきました。さりげなく、岡田さんの持ち味を存分に利用したスコアを書いてばんちょったらv(絶対違う気がしますがこれが後輩愛の表現なのでご容赦!)

だけどやっぱり♪肩に住み着いた猫♪♪肩に飛び乗った猫♪のほうがいいな~と思う。



 

『Tokyo 7』
≪6つの来し方行く末≫
作詞:鈴木慶一 作曲:岡田徹
とうとう終焉。ほとんどアレンジを効かせずアルバム通りの演奏でありながらこの曲にたどりつくと聴いているこちらも感無量!と言ったところです。

またしても8月の生まれの私は慶一さんと唄ってしまう(口パク)。
かしぶちさん、ばんちょの後ろから渋い男の声。あの方、あんなに重い声でしたっけ?
くじら、相変わらずくじらくじらしておるv
ばんちょ、とてもジェントルに美しく唄ってくださってv
ビットール、変調でもだみでもない、ストレートな低音バス(バリトン)。って、ホントにお腹から力強く唄ってくださって…ほわわ~と胸がいっぱいになりましたv
ふーさま、ビットールのせいで気分が高揚し聴くの忘れました、ごめんなさい。



 

というわけで、『Tokyo 7』が終了、メンバー一度退場です。やっとビットールさんもステージ前に出てきてくださいましたv(こっちむいて~←変態)



 

ともあれ、これよりアンコールです。楽屋からビットールさんに続いて騎士団再入場。くじらさんが着替えなおしていました、「俺だけだまされた!」と言ってましたっけ。

そして慶一さんからごあいさつ、まず今回のライブの音源が近いうちに一部配信されるという話。
つづいて今年は『カメラ=万年筆』30周年というお話。月日が経つのは早いな~と。…もうその曲演奏するのやめてください!!



 

映画音楽まつり
さてそんなわけでアンコール第一弾です。客席から良明さんのアンプの上に置かれたアンコールの紙が丸見えで≪太陽がいっぱい≫って書いてあって「なんじゃ、ほげい?!」と思っていましたら。

今日は映画館を改装してできたライブハウスでのライブというので映画音楽をやってみましょう!ということでした。その一曲目が≪太陽がいっぱい≫…。



 

映画音楽のラインナップは以下の通り

≪太陽がいっぱい≫
≪道≫
≪ラムの大通り≫
≪日曜はダメよ≫


年代的にも、そしてそもそも映画というと『明日に向かって撃て』ぐらいしかみたことのない私にはすべて知らない曲でした。当然のごとく古臭い映画ばかり。

≪ラムの大通り≫ビットールさんのアコーディオンがノリノリで素敵だったのと、
≪日曜は…≫はばんちょが疑惑のイージーリスニングでインストでいつも演奏されるものを、今回は歌付きで聴けて楽しかったです。



 

MC
アンコール一弾が終わり騎士団、また退場。そして入場。またくじらの衣装が変わっている…どうしたのだろう、くじらさん!!

そしてMCです。今年はバンド結成34周年というので非常に割り切れない数字なのでバンド活動は縮小してソロ活動に力を入れましょう!ということらしいです。

そのソロ活動の案内です。

かしぶちさん:『ル・グラン』発売記念ライブを7月3日にやります、来てくださいね!というお話。

ばんちょ:ソロいっぱい入って大変です!31日にまずくじらくんとガカンとリョウメイで高円寺で気が狂ったライブを行います!という。そのほかいろいろソロ活動があるみたいでご多忙な良明さん。

ふーさま:ええと、今日はライブ生中継と言うので。緊張に話さないといけませんね、って言っているところからもうダメか(笑)ミオフーライブがまた代官山であるそうで、また他にもあるのですが日にち忘れました、フライヤー見てください。

くじら:5,6,7月のどこかで香港(上海?)、シンガポールタイペイとかでやります。東京でもやると思う、まあ調べてみてください。調べるのも楽しいですよ。とのこと…どこまで聴きに行けばいいのでしょう?!

ビットールさん:いつもボクは話が長い!というので、今日は3つしか言いません!1つめは7月16日にvalbのテクノジャンボリーみたいのをやるので聴きに来てください、c.t.oLAB.ってボクのユニットも出ます、2つめは新感覚SFアニメ『イヴの時間』よろしく(年代合わないかもですがね)、3つめは“千と千尋の”覚 和歌子さんのアルバムプロデュースしてます。

さて、もう3つ言っちゃった(…と名残惜しそう)。蛇足までに今日はくじらくんの三変化を見ました、という…。

今でも衣装部長はビットールさんらしく、今日は特に衣装にテーマはないそうで、あえて言えば「白黒」だったそうです。モノクロ映画とかけてみたのかしら?

慶一さま:ボクは…いいや。(そんなこと言わないで、なんか言おうよby良明)じゃあ、『カメラ=万年筆』発売30周年を祝いまして!

本当に慶一さんの活動は霧に隠れました。岡田さんのMCのせい~(ちゃんと理系の論文仕立てのわかりやすいMCだったのに)?!私なんぞは、ビットールのMC聴くためにライダーズのライブに行っている節があるので、やっぱりビットールさんには15分ぐらい話してもらいたいところです。そんなに話されちゃ、内容覚えられないか…(つっこむところはそこかい)。
 

『カメラ=万年筆』
≪無防備都市≫
作詞・作曲:鈴木博文
非常にアップテンポのこの曲を、とてもスローテンポなアレンジで演奏。初め、何を弾き始めたのかわかりませんでした。途中からアルバムのテンポに。なかなか面白い演奏、最後のアレンジはビットールさんのピアノがまたハイレベルなものに。右と左が交差しているのがよく見える、歌が終わって拍手沸き起こる中、「まだビットールのピアノが終わってないでしょ!」と怒り心頭していたのは私だけです…。



 

『カメラ=万年筆』
≪彼女について知っている2,3の事柄≫
作詞:鈴木博文 作曲:鈴木慶一
こちらもスローテンポのアレンジ。ニューウェイブ・スローテンポ、なかなか面白いかもしれません。いまだに慶一節を利かせながら渾身の唱歌の慶一さん、人の喉って素晴らしいなぁと思います!



 

『カメラ=万年筆』
≪太陽の下の18歳≫
作曲:Enno Morrncone
くじらさんがトランペットを取り出すと同時に力強く始まるこの曲。
こちらはアレンジなし。去年のニューイヤーマンスリーライブの時と同じ感じのアレンジでした。ゴーカート!って裏声を出しながらトランペットを吹くくじらさん、途中のリードボーカルも彼らしい朗々とした声で歌いあげるくじらさんv ≪ケンタウルス≫がいまいちだったぶん、彼らしい彼を拝めてほっとしました



 

『カメラ=万年筆』
≪水の中のナイフ≫
作詞:鈴木博文 作曲:岡田徹
そしてそのくじらさんがトランペットを片づけて手ぶらに…!これは~と思ったらやっぱり!!引き続き力強く「ダダダダ・ダダダダ・ダダダダ・ダダダダ・抱きしめたいならーっ」のくじらさん!岡田さん作曲にふーさま歌詞なのに歌はくじらで結局「くじらの曲」の不思議なこの曲。ぜひライブで聴いてみたいと思っていたので大満足ですvくじらさんと一緒に全身でガッツポーズしてリズムとりたかったのですがなんとか自重しました。



 

『カメラ=万年筆』
≪インテリア≫
作詞・作曲:鈴木博文
わーいわーい、『カメ万』のふーさま2曲とも!←大好き。まずは、30年変わらぬビットールのピアノ!リズム感とか弾き方とか癖とか、すべてがビットールで目頭じわ~ですわ。そしてアルバムでは慶一さんメインボーカルですがライブではふーさまがメイン。目の前で済ました感じで唄うふーさま、クールで素敵でした*ふーさまの曲は古いものは特にレトロな感じのものが多くて、この曲も彼がタメ気味に唄うとホント古いいい臭いがしますなぁ。感動のあまりです。今日のライブで初めて、かろうじてビットールの右足と股を断念した瞬間でした(手とピアノ音は断念できぬかったか)



 

『カメラ=万年筆』
≪第三の男≫
作曲:Anton Karas
≪大都会交響楽≫
作曲:ムーンライダーズ
幕切れは地味にこの2曲。
≪第三の男≫は慶一さんがそれとなくギターでなぞったくらい。
無機質な≪大都会交響楽≫が流れる中で退場していく騎士団たち。
良明さんがアンプいじったり、ギターの上にピック乗せて落としたり、名残惜しそうでした。いそいそと消えて行ったのはくじらさん。かしぶちさんも手を上げてさよなら、ビットールさんはふーさまに「どうぞ~お先に~」と先をゆずって、いつものお辞儀をふかぶかとしてから退場。最後に慶一さんが去って、ライブ終了。本当にまるで映画仕立てのような幕切れでした。



 

作曲者別演奏曲目数内訳
武川くじら:1曲
かしぶっちゃー:1曲
白井ばんちょ:3曲
ふーさま:3曲
ビットール:4曲
慶一さま:5曲
(ムーンライダーズ:1曲)



 

総評
今夜のライブの印象。LP時代の『カメラ=万年筆』は言わずもがな、『Tokyo 7』もニューウェイブに返り咲いたように一曲一曲が短くてさっぱりした仕上がりのアルバムですから、今夜のライブはどことなく呆気なく、それこそ映画を見ているかのような絵空事の連続を素通りした感じがしたものですが、逆にくどさがないぶん一瞬一瞬の演奏をメンバー全員がとても大切にしていて、それがゆえに非常に濃縮された、いったん逃したらもう後はないのだという臨場感、あえて言えば映画というよりむしろ演劇的な要素もあって。その一瞬の「いま」の重さをぐっと感じさせるライブでした。

さっぱりした切れ味のなかに、濃厚な後味が隠れている、無情に思わせてあとで考えさせるような感じ。ライブを聴き終わってファンの方々のアフターに混ぜてもらっている間はなんだか腑に落ちなくて放心していたのですが、ライブ終了から2、3日経っていろいろ思い出すうちやっと、あのライブの奥深さやらメンバーのパフォーマンスの質の高さやらを思い出して悦に浸ることができました。

まあビットールもほとんど一瞬しか拝めなかったので、そこに重厚な価値でも見出そうと努力しているのかもしらんですが。気持ちはすでに7月16日に向いています。ビットールさんを脳の肥やしに前期の講義、がんばろう!



 

いいわけ
ビットールさんのMCに即発され、今回のライブのコンパクトさに教わって、ライブレポも短くしようと思いましたがこの体たらく。一念発起は一生かかっても成し遂げられそうにありません。

「馬だってそうだ、同じ道を戻るのに相も変らぬ七面倒な足取りを踏ませてみろ、行きと同じ弾みを持続できる馬がどこにいる?」(『ベニスの商人』byシェイクスピア)

まだまだワタクシのライダーズ愛は帰り道には差し掛かっていません。



 




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