今日は月山まで

twitterで「リプきたキャラ×自分の好きな曲の絵かく」
とのハッシュタグでリプライいただきましたクリフ(牧物2)
好きな曲:歌劇《影のない女》より〈皇帝のアリア〉(第一幕)
鷹匠と月山のモチーフはどうしたってR.シュトラウス作曲、
ホフマンスタール台本の《影のない女》を
連想させてしまいます。
…クリフが皇帝ということは、ランが白いカゼルになってクリフを挑発した
ということになるのでしょうか?!

皇帝:
見張りを続けよ
后が呼ばれるまで
彼女は寝ている
私は狩りへ行く
今日は月山のほとりまで
犬どもを送り
黒い水を越え
彼女と出会ったところまで足を運ぼう
あの時彼女は白いガゼルの姿をし
影を持たず
私の心に火をつけたのだ
願わくば、今日
私の赤い鷹に再会できたら
あのとき私の最愛の人を
捕えてくれたあの鷹に!
というのも彼女は
風のように私から逃げ
私を嘲った
馬共々倒れそうになったところを
あの鷹が追いつき
白いガゼルの視界に舞い降り
その翼で彼女の美しい目を打ったのだ!
彼女はくずおれ
私が槍を片手に
彼女を捕まえると
恐怖におののく獣の腹が裂け
私の腕には
ひとりの女性が絡みついていたのだ!
ああ、あの鷹にまた会えたら!
彼を労ってやりたいのだ!
あの赤い鷹を!
というのも彼には悪いことをした
彼女が私の后となった
初夜の陶酔のなかで
むかっ腹が立ったのだ
あの鷹め
なんてことをしてくれた
彼女の額に舞い降り
彼女の美しい瞳を
翼で打ったとは!
怒りに震え
私は鷹にむかって
匕首を投げつけた
それは彼をかすり
赤い血が滴った…
彼の目つきを忘れることはできぬ…

乳母:
殿、そのような狩りですと
一晩はお戻りになられませんね?

皇帝:
いかにも
3日ほど家へは帰れぬ!
私のため后を守ってくれ
伝えてほしいのだ、私が狩りをするのも
彼女のため
何をおいても彼女のため!
そして私が鷹と犬で追うもの
矢と槍で仕留めるもの
すべて彼女の代わり!
そもそも私の魂
私の眼
私の抱くもの
私の心において
あらゆる獲物のなかで彼女こそが
最高の獲物なのだ!


(拙訳ごめんくだされです…)





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